今回の円安につきまして、思った以上にマスコミを含め多くの方が比較的冷静に捉えていると感じますが、不安を覚える方も当然おられると思いますので、簡単に説明いたします。
まず、基本的なところですが一言で「円安」というと正確な言葉ではなく、現在起きているのは「ドルに対しての円安」ということです。
ただし、世界中の為替は連動しているので、他の国に対しても「円安」傾向が見られます。

一部の人の反応やコメントでは「日本が弱くなった」或いは「日本が貧しくなった」旨の発言もございますが、それらは間違いであり、正解は「アメリカの物価が高くなった」故に相対的に「円安」に動いた。だけの話です。
さらに言えば、この文章を書いている8月2日近辺は円高方向に大きく動いています。この動きの主な原因は「アメリカ景気の減速」と言う状況が予測される。故にの円高で、基本的にアメリカの景気予測によって上下すると言われています。

次に「円安」になるとどうなるかと言うと、既に多くの方が経験されていると思いますが、海外から輸入されたものが高くなります。
それらは原油や金属、飼料などの「原材料」に当たるものが多いので、原材料を輸入に頼っているものは、国産でも高くなります。
逆に、輸出企業にしてみると、相対的に日本製品が安くなるので、日本製品が売りやすくなります。
また、日本人が海外旅行をすると物価の高さを感じやすくなる反面、海外からの旅行客にとっては日本国内での食事や買い物が安くなるので、海外旅行客が増える期待があります。

以上が、長くなりましたが「円安」の説明です。

ここからが当方の考察になりますが、前述のように多くの方と同じ考えだと思われます。
端的に伝えると、戦後の日本の好景気、成長はドルに対しての円が大きく安い故に持たされたもので有ると言えます。円が安い=日本製が安い。さらに「日本人の賃金が安い=日本への仕事の依頼が増える」と言うことになります。
その状況は当初は世界中が容認する状況でしたが、日本が十分に成長した頃には、その状況が問題視され、日米貿易摩擦がおきたり、アメリカ国内の作業を日本が奪う状況になり、アメリカにとっては良く無い状況になり、日本の好景気と成長を踏まえ、結果大きく円高になりました。
そうなると、日本の産業や生活形態は大きく変わらざるを得ない状況になりました。
国内の人件費が高くなり、海外への外注が多くなりました。また円高にのために日本さんの製品が海外から見ると高価になり、日本から海外にものを売るのが困難になったので、日本の工場をより物価の安い中国や東南アジアに移す動きが増えました。
また、食料品などを含めた多くの商品が国産よりも海外産の方が安くなったので、企業も国民の一般生活も海外産の商品に頼りがちになりました。他にも色々な変化がありました。
その結果、日本の産業が極端に弱まり、また日本企業が移った海外では、日本企業の影響もあったのか実力が伸び、それ故に日本の企業よりも優秀なものを安価で作成することが出来るようになり、日本産の製品を圧迫する結果となりました。
なんだかんだ言って、中国や東南アジアの物価や人権補は日本よりも安いので、日本製と同等の物作ったとしても日本産よりも安く販売することができるので、日本産の製品は売れにくくなります。
また、食材や部品など安い海外産を輸入することにより、本来は国内で流通するはずのお金が、海外へ支払われることが多くなり、当然日本全体としての流通量はへり、さらに海外産を利用することにより、日本の各種生産者にとっては大きく打撃が与えられる結果となりました。もちろん、廃業や失業も増えます。
これらは、円高の影響の一部です。

いわゆる日本の景気後退、或いは諸外国に比べて賃金上昇率の低い「失われた20年」の原因の多くは、上記「円高」の要素が大きいと考えます。
もちろん、政治の責任も多いのですが、多くの企業や国民が「より安く」を願った結果だとも言えます。

なお、個人的にはあまり評価されていない日銀総裁の「黒田バズーカー」や安倍元総理の「アベノミクス」は、行われていなかったら上記の悪影響はさらに拡大されていたものと考えています。

そして今後ですが、過去に対して「反省」する必要はないのですが「学習」して、今後の生活を改める必要がある考えます。

今は、戦争、原油高の影響もあり物価高が生活に影響を与えていますので生活が苦しくなりますが、外国製が高額になった今、古き良き日本を取り戻すチャンスだと思います。
大変だから「さらにより安く」を求めると、自分達の首を締めることになりますので、苦しくても我慢して国産を育てて利用し、企業も苦しくても人件費を上げる必要があります。
その為にどさくさに紛れて、今まで抑えていた商品やサービスの価格を現在の物価上昇の流れに便乗して値上げしてもいいのでは?と考えます。

そうでないと、本当に日本は終わってしまうかもしれない。