現代日本における大きな問題点の一つが、日本の「大学」のシステムです。。
その原因の一つが、日本の大学は「入学」する事に重きを置いており、「何を学ぶのか」や「誰に学ぶのか」は重要視されずに自分の偏差値(試験の点数)で、入ることが可能な大学を選ぶ傾向があります。
とある調査では日本の大学の入学時の学力と卒業時の学力がほぼ同等である。というデータもある。つまり社会的に大学は「教育施設」としての実質的な影響力は無いと言えます。
ただ、それでも企業は大学卒業生を優先して入社させるために、いわゆる「使えない社会人」が増える原因とも言えます。
大学の入学の条件もほとんどが「入試」であり、入学希望者の本来の能力などよりも「お勉強ができる人」が優先される実情があり、当然卒業生も「お勉強ができる人」になりがちであり、社会的な実戦力とは程遠い状況とも言えます。
また、大学の入試にはいわゆる「傾向と対策」があり、住んでいる地域にその「傾向と対策」に十分に対応できる講師がいる塾や予備校の有無などの環境によって大学入試の合否の確率が変わるというとても不平等なシステムでもある。

さらに最も大きな問題といえば、莫大な費用がかかる。という事である。
地元の国公立の大学に子供が入学したとしても400万前後。地元以外の私立大学の場合は、仕送り等を含めると卒業までに1,000万円近くかかる場合もある。
そうなると、子供が良い会社に就職してほしいという親の気持ちとしては、当然大学に入れてあげたいけれども、予算的に精々一人だけ。学力があるけれども金銭的に入学できないというようなかわいそうな思いを子供にさせたく無い。あるいは親がそこまでの負担に耐えられないであろうことから、最初から子供は一人しか生まない、あるいは子供が不幸になるのならば最初から一人も生まない。という考えがあり、少子化の大きな要因となっています。
また、入学する大学を選ぶ上でも、金銭的に余裕がないから少しでも負担を減らすために親、子供ともに自宅から通える距離にある公立大学を目指すケースがあります。その場合その大学で学べる内容は問いません。つまり、本来自分がなりたい職業を目指すのではなく、「自宅から通える距離にある公立大学で学べる内容で就職できる職業」を選ぶ傾向もあります。

以上のことから、現在の日本の改めるためにはまず、大学の改革が必要と考えます。

ただし、大きな大学では研究機関として機能していたり、一部の理系、工業系、農業系、医学系の大学などでは確かな知識や実力を持って社会に卒業生を送り出している現状もあるます。
また、子供に良い大学に行かせたいから親が頑張る。その為その家庭の収入が増えて、生活が豊かになる。収入が増えるということは基本的に資本主義のシステムでいうと、何らかの形に社会に貢献しているので、「子供のために頑張る」が社会や家庭を発展指せている要因でもああります。それら故に全てを改める。という訳ではありません。

そこで、金銭面や大学で仕事に必要な事を学べないという問題点を解決するために、金銭的に負担が少なく(或いは全く無く)社会的に即戦力な人材を育てるための新しい教育システムを提案します。

なお、これらの内容はこのサイトの他の項でも伝えている「学校を創ろう!」や他の投稿の内容をまとめて、アップデートした内容です。

基本は「学校を創ろう!」でも提案している通常で働いている技術者やクリエイターなどが講師となり、必要な時に必要な分だけ必要なことを教える。というシステムです。
学ぶ希望者(生徒)はいつでも自由に参加したり、辞めたりすることができます。また或いは講師側の要望と生徒側のニーズが合致できれば、いつでも講師側が生徒を雇うことができたり、簡単な仕事などがある場合は、バイトとして臨時に雇ったり、歩合で働いてもらうことができる仕組みです。

さらに当サイトでは「日本人向きの馴染みのある高度技術学習法」の項では、極力お金をかけずに必要な技術を身につけることができる様に、いわゆる「丁稚」のシステムを掲載しました。要するに、現在働いている技術者などに弟子入りの様な形で師事を仰ぎます。
簡単に説明すると「教えてもらう」ことの対価として「働く」という感じです。当然働くことによって本当に必要な技術や知識が身につくので、学ぶためには尚更効率的ともいえます。
ただ、現在の日本での「弟子入り」とは、「ただ働き」とか「朝早くて夜遅い」とか「実際に技術を教えてもらうまでに時間がかかる」とか「鞄持ちなど仕事と関係のない内容が多い」というイメージが強いと思います。
そこで、あらたに報酬や拘束時間などに正式なルール(法律.条例化)が必要になると思われます。
また、法律や条例などのルールが整体されたとしても環境によっては非合法なブラック化の蔓延が危惧されますので、そのシステムは国と地方で管理する必要があります。
国で管理する際にデータベースなどを構築、管理、後悔することにより、より円滑で効果的な「丁稚システム」が機能されます。
それをまとめたのが下の図です。

図の内容を説明します。

①基本的に国が管轄します。大きな理由としてはルール制定(法律、条例)のほか、やはり、なんだかんだ言って予算が必要になるであろうことと、地方格差が出ないように管理する必要があるからです。

②しかし国が一括で管理するのは、なかなか困難だと思われますので、直接は地方が管理します。ただし、管理する人材や管理方法に地方差がでることは良くないので、管理する人材や情報は国で管理します。
また、例えば「家具の作り方を教える組織」が、一つの県に複数存在した場合、より予算があり、生活が便利な都市部の組織が有利になります。そうなると県内の人口格差が進む可能性があるので、可能な限り調整します。そのような人口格差上の問題がない場合でも、同じような組織が乱立する場合は効率が良くないので、その辺りも調整も必要になります。
さらには国と地方で各情報を管理、データベース化することで、利用者がどこで、どのようなことが学べるのかを調べることができるようにします。
場合によっては国と地方の連携で、意図的にピンポイントで特定の地域の発展や、特定の技術の発展、普及などを調整することが可能になります。

③地方の管理組織ではその地方にどのような産業があるのか、技術者などの人材がいるのか、ケースによっては単独の「親方ー弟子」という関係ではなく、複数の技術者や会社が共同で丁稚を雇用する。その際に教えるための会場を手配するなどの管理の上、「どのこでそのようなことが学べる」等の情報をまとめて発信します。また、各「親方ー丁稚」の関係がルールに従って行なっているかなどの監視のほか、その自治体によって必要な人材の確保のためにその自治体外からの「弟子」を招くために、住居の支援なども考えられます。さらには関連している組織などと共同で、産業の発信やそれらの事業で丁稚によって生産された商品などの販売など色々なサポートが期待できます。

④具体的なシステムをお伝えしますと、基本はいわゆる弟子入りです。例えばフリーのグラフィックデザイナーの元に弟子入りするとします。デザイナー(親方)が空いた時間があれば、弟子にパソコンの使い方やデザイン方法等を教えます。弟子はその見返りとして、特別な技術のいらない文章の入力とか、画像の加工などを行います。基本的には双方にお金の発生はありませんが、どちらかが過度に対応した場合は超過分を支払う必要があると考えます。あくまでも考え方の一つですが通常パソコン教室で1人対1人でデザインを学ぶと1時間およそ平均で5,000円ほど。また文字入力などのアルバイトをすると時給は800円程度。ですのでその面からお互いの作業の対価を計算すると、親方が1時間を教えると、弟子は6時間ほどただ働きするとことで帳尻があうと言えます。これが絶対正しいというわけではありませんが、一つの目安とします。
その上で、厳守していただくルールとして1時間教えたのに対して、ただ働きが6時間を超えるとルール違反で、超過分は作業内容に見合った報酬を支払う必要がある。仕事に関係ない弟子や丁稚が行うような、例えば掃除洗濯のような身の回りの世話はNG。そのような場合は別途料金を支払う必要がある。また拘束時間も基本は最大8時間。それ以上は住み込み(家賃、食費などが無料)などの弟子にとってメリットがある場合は、お互いの話し合いの上OK。のようなルールのもと行う。弟子の募集などは地方の管理組織にて行えるが、その組織への参加の条件として、実際に弟子を雇用した場合の内容を報告する必要がある。という感じにします。
また、上記ルールに従う上で将来を見越して弟子を雇いたいとしても、そこまで教える時間も作れないし、やってもらえれるような簡単な仕事もない。など単独での弟子の雇用が困難な場合は共同での雇用にも対応します。

現実的には共同での弟子雇用が新しいシステムの肝となると思います。

弟子を雇用する側でしっかりと体制ができれば、一つの事業所で弟子を雇用し続けることも可能だと思いますが、実際に個人事業主や小さな事業所では弟子にやってもらいたいことは多数あったとしても、毎日たとえ一時間だけだとしてもカリキュラムを組んで弟子に仕事を教えるのはなかなか困難だと思われます。ですので、例えば5つの事業所で共同で弟子を雇用するとすると、一つの事業所の担当は週1回になります。ですので、週に一回だけ一時間かけて教えることを用意しておけば良いのです。ただ、それはそれで弟子が毎日別な場所に通わなければならないなどの不便もありますので、市で共有のスペース(コワーキングスペースの様な)を提供をするなどの支援が必要になります。
上記はあくまでの一例ですが、各自治体で教えられることを整理して、環境を整備したり、マニュアル(教本)を作成するなど各自治体それぞれのやり方でこれらのシステムを運営することが理想です。

何らかの方法で、複数の企業や事業所、個人事業主が連携して弟子を雇うことによって、弟子にとっては偏った知識や「やり方」ではなく多くのことを学べますし、参加する企業や事業所にとっても同業種で連携、情報収集をすることができるので、多くのメリットがあります。
当然本来の目的は「弟子を雇う」ことではなく「必要な人材の確保」にあるので、上述の連携の中から、最終的にはどこかの企業が弟子を正式雇用したり、話し合いの上、共同で雇用することも考えられます。
今の時代だと、弟子の期間完了後も直接雇用されずにフリーランスとしてリモートなどで必要な時に、必要な企業の仕事を行う様な形態も理想かもしれません。

これらの構想はあくまでも「本来は学校があれば良いけれども、学校を運営、誘致する自治体、企業としても、学費を支払う親からしてもなかなか困難なことである」という現状から生まれた「妥協案」的な要素がありますので、可能であれば、まずは上記の様の例から始まり、複数の企業や事業所で計画的に複数の弟子を同時に雇う様な形態をとる、そこに弟子入りすると確かな技術を身につける上に資格や証明書が取得でき就職が有利になる。あるいはそのまま高確率で参加企業に就職できる。あるいは他のジャンルや自治体の弟子同士や企業間の交流会や合同イベントの開催、情報発信を行うなど新しい形態の「学校」へと進化させていくことが理想です。