最近の世の中は、コロナ禍の影響もあり、何となく暗い雰囲気がある。その雰囲気を形成しているうちの一つの要因として「夢を持てない」あるいは「持ちにく」「すぐに諦める」現状があるのではないかと感じます。
夢とは、例えば子供の頃に見る将来の職業だったり、大人になってからでも抱く、金持ちになりたい、幸せになりたい、偉くなりたい、世界が平和になってほしい。などの全般的な夢についての話です。

なぜ、夢を持ちにくかったり、すぐ諦める現状の理由としては現在の世の中かが「平等に評価される」世の中だと感じられないからだと思われる。つまり「努力しても報われない社会」だと感じる人が多いのだと思われる。
ただ、多くの人、特に子供などは一般的な社会、例えば会社内で自分の評価が低い。とか自分の努力が認められない。とかは実際に知ったり感じたりすることは少ないと思うが、それでも「努力しても報われない社会」だと感じ原因の一端はメディアや、現在のいわゆる「芸能人」に対する扱いが大きな影響をもたらしているのではないかと思います。

どういうことかと言うと、現在テレビや多くのメディアに出てくる芸能人は名ばかりの「芸能人」であり、特別な能力がなく、逆に一般的な人よりも能力がない「笑われる」立場の人であったり「扱いやすい」人である様に見える。
そして一方本当に努力して何らかの能力や技術を持っている人たちを目にするケースが非常に少なく感じます。音楽やアートでも同様なことが言え、それ以外の本当に技術があったり社会に必要とされている様な卓越した社会人などがメディアで紹介される機会が少なく感じます。
理由の一つとしては、恐らく芸能人を扱う側が、人の能力や技術を平等に評価することができない。そして評価したとしても上手く扱うことができない。さらにはその価値を上手く伝えることや、評論する能力さえもないのだろう。

それ故に、今のメディアに写るものには魅力もなく、メディア離れが進み、子供たちの夢の多くが「公務員」や「会社員」のような現実的なものが並びます。
一方人の評価があまり影響しない様な実力が勝負のスポーツ選手への夢は比較的高い様です。

さらにその「評価」に関することですが、当然自分の技術や価値等が真っ当に評価されないのも大きな問題でありますが、実は過大評価される人に対しても大きな問題があります。
それは、実力がそれほどな無いのに、その人の実力以上の評価を与え、その人の実力以上の仕事や報酬を与えるようなケースです。
一つ目の問題としては、やはり何らかの無理が何処かにかかり、少しずつですが身体に影響を及ぼします。特に精神的な影響を受けた場合の現実との反動は大きく、人付き合いも変わり、最悪自死に至るケースもあるようです。
もう一つの問題としては例えば「アート作家」の場合、一般的にその作家の作品に目安となる金額がつきます。ブームや営業者の努力などの何らかの影響で過大な評価を得てその目安の金額が大きくなった場合、その作品がブームなどで売れている間は良いのですが、ブームが去ったとでも一般的に作品の金額は下げにくいので、(作品は投資目的での購入も多いので、作品を扱う業者としては金額は下げると信用問題になります)実力以上の評価の料金で作品を売り続けなくてはなりません。その作家の本来の一枚の絵の料金が1万円で、ブームの際に10万円に上がったとして、ブームの後も評価金額は10万円となるので、要するに1万円の絵を10万円で売り続けなくてはなりません。当然絵は売れなくなります。以前は絵を1万円で売ってでも細々と暮らしてきた人が、過大評価を受けることによって、全く作品が売れなくなることがあります。
このことは作品の値段を給料や報酬にあてはめると、他の職業や立場などにも言えます。

また、基本的にギャラリーで絵を売るにも、テレビに出るにも、音楽のイベントに出るにも一般的に「枠」というのがありますので、誰かが過大評価されて、その「枠」に入ることにより、本来はその「枠」に入るはずの実力のある人が、隘れてしまいます。
そうなると、枠に溢れた人が不利益を得るのはもちろん、ギャラリーやテレビ番組、音楽イベント自体もつまらなくなり、価値が下がり、楽しみも減り、収益等経済活動も縮小します。当然税収も減り、日本全体にダメージが加わります。

「いくら努力しても公平に評価してもらえない社会」とは努力することや夢を見ることを諦めさせ、社会が閉塞的になります。
特別に特定の人を応援する場合でも、必要以上の評価を与えてると、その人の為にはなりませんし、その影で努力が報われなく涙を流す人がいることを考慮するべきです。

皆様がより良い未来を期待するのでしたら「平等に評価する」ということも、意識する必要があります。